~大分県立大分雄城台高等学校における自転車交通安全の取り組み~


学校安全支援業務における「学校事故防止に関する取材」

第6弾




大分県立大分雄城台高等学校における

自転車交通安全の取り組み



  今回は、生徒達に危険性を疑似体験させるための自転車交通安全教室が、大分県立大分雄城台高等学校にて行われるという情報を入手し、その取材に行ってきました。
危険な自転車走行に伴う交通事故をスタントマンにより再現した、迫力満点の自転車交通安全教室の様子をご紹介します。



●学校紹介
 
 校舎 学校名:大分県立大分雄城台高等学校
所在地:大分県大分市大字玉沢1250番地
学級数:21学級
生徒数:710名
職員数:74名
教育目標:教育基本法の精神にのっとり、『誠実・自
主・創造』の校訓のもとに、国家社会はもとより国際社会においても有為な人材として、心身ともに健全で豊
かな人間性の育成を図る。



●学校周辺地域の紹介
学校は標高約70mの雄城台地上にあり、この台地全部が学校敷地となっています。
校舎へは、急勾配の坂を10分程登りますが、緑豊かな自然に囲まれ、周囲の喧噪から遮断されたすばらしい環境となっています。
また、学校敷地内には雄城神社があり、校舎とともに映画の撮影に使用されたこともあるそうです。

校舎へ続く道路
 写真:校舎へと続く道路
車は谷側(左)を通行、山側(右)が歩行者用道路



●交通安全への取り組み
学校敷地の北側には国道442号線、南側にはショッピングモールがあるため、交通量も多く、また、国道には道幅の狭い箇所があるため、交通安全には苦慮されているそうです。
その対策として、国道442号線の一部区間を自転車通学禁止区域とし、PTA協力のもと、月1回(4月は2回)、登校時間帯に3か所の交差点等での交通指導を行い、また、ホームルーム等を利用し交通安全に関する指導を行っているということでした。



●自転車交通安全教室
大分雄城台高校では、昨年、自転車事故が12件起こりその対策に苦慮していたところ、全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)が行っているスタントマンを使った自転車交通安全教室を知り、開催をお願いしたそうです。
交通安全教室の中では、スタントマンが実際に起きた自転車事故を再現し、交通ルールやマナーを守ることの大切さを生徒達に教えていました。


 二人乗り

二人乗り衝突
 危険な自転車走行(傘さし運転、二人乗り運
転)をしているもの同士がぶつかる。

 

   車道へ投げ出されてしまい、車に轢かれる。



とびだし 車に轢かれる
 左右を確認しないで交差点に飛び出したら…。    右からきた車にはねられてしまいました。



自転車まき込み

自転車まき込み後
 トラックに自転車が巻き込まれるところ。
内輪差には気をつけて!
  自転車を引き出すのに相当な時間を要していました。もし人だったらと考えると、ゾッとします。



 この他、「駐車場等に車が右折で入ってくる場合」や「信号のない横断歩道を歩行者が横断してくる場合」など、様々な実際にあった事故の再現が行われ、その度に生徒達から驚きの声がもれていました。

以下は、交通安全教室後に書かれた、生徒の感想です。

◎内輪差や死角とかあまり意識したことがなかったので、トラックは特に気を付けようと思いました。

◎危険な自転車走行(二人乗り、傘さし、携帯)は絶対にしないです。

◎歩行者の横を通る場合、その人が急に動いてぶつかりそうになるので十分注意していきたいと思いました。

◎自転車は使い方を間違えるととても危険なんだと改めて感じさせられました。

◎このくらいなら良いだろうという油断があると、いつ事故にあってもおかしくないと思った。

◎曲がり角での左右確認など、安全運転を心掛けていきたい。

◎全ての事故に共通して運転者や歩行者の不注意があるので、気をつけなければならないと思った。

◎交通事故を起こすと、莫大な賠償金や、家族をまきこみ崩壊してしまうこともあるので重く捉えなければならないと思いました。



●おわりに
 スタントマンの緊迫した実演によって、生徒達も自転車のマナーの大切さ、事故が起こった時の大変さを肌で感じたようです。
また、当日は、隣接する中学校の生徒や地域住民も見学に訪れ、地域一体となった交通安全教室でした。
現在、交通ルールを守らない自転車による事故が社会問題となっており、大分雄城台高校が行った交通安全教室のように、地域住民も含めた交通安全を行う必要があるのではないかと感じました。